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呉服 笠間



四代目 笠間 美寛さん(46)

川越唐桟にスポットライトを

 川越市仲町の中央通り(昭和の町)にお店を構える「呉服笠間」。創業百年を超える老舗だ。四代目店主の笠間美寛(かさまよしひろ)さん(46)は、川越唐桟(とうざん)に光を当てるのに尽力している一人だ。その活動は、当所の地域振興グループ 江田哲也が8年前、笠間さんを訪ねたのが始まりだ。

四代目・笠間美寛さん(左)となじみの職員 江田哲也
※撮影のため、マスクを外しています

 笠間さんを江田が訪ねたのは、日本商工会議所が行う「地域力活用新事業∞全国展開プロジェクト調査研究事業」の 川 越 版、名 付 け て「川越唐桟Reborn(生まれ変わり)プロジェクト」のことだった。

 「川越唐桟」にスポットライトを当て、新商品開発などを行い、全国に向け販売しませんかと話を持ち込んだ。「唐桟」は、江戸時代に東南アジアからもたらされた縞木綿のこと。細い双糸を使う平織りの生地で、木綿ながら絹のような風合いを出せる。川越が唐桟の産地だったことが一部を除いて長らく忘れられていた。

 「川越といえば『蔵造り』と『さつまいも』がすぐに浮かびますが、それに加えて『川越唐桟』もあります。江田さんらとともに、普及に頑張った甲斐がありました」と笠間さん。

 江田も「実は、話を持って行った当初は私もほとんど川越唐桟の知識がありませんでした」という。担当者として大学や異業種交流団体、川越唐桟の愛好者などの各団体と協力し、東京ビックサイトの展示会に参加するなど普及に努めた。2013(平 成25)年 から2015(同27)年までの3カ年、さまざまな
調査研究を行い、3冊の報告書を出した。 

 「頑張った甲斐があった」というのは、思わぬところから声が掛かったからだ。2016(平成28)年JR東日本の寝台列車「四季島」の室内着として、川越唐桟が採用されたのだ。笠間さんは「私たちが参加した東京での展示会の模様を伝え聞いたのでしょう。JRの担当者の前で川越唐桟のプレゼンをました。採用されるとは思っていなくてびっくりしました」と言う。

お店には、現代的なデザインの唐桟の生地が並ぶ。「若い方が着られるようにリーズナブルな価格設定にしています」などと話していた。

なじみの職員
江田 哲也 から メッセージ

お店のこと、川越 唐桟のこと、街のこと、超多忙な日々を過ごされていると思います。お店にお伺いすると、いつも未来の話をしている笠間さんが本当に力強く感じます。笠間さんが思い描く未来の実現のため、お手伝いをこれからもさせていただきます。

呉服 笠間

住 所:川越市仲町5-10


営業時間:10:00~17:30


新型コロナウイルスの感染防止対策のため時短営業中


定休日:水曜日


TEL・FAX:049(222)1518


H P:https://www.gofukukasama.shop/


事業内容:川越唐桟販売・仕立て、アフターケ
ア、着物洗い、仕立て直しなどのほ
か呉服に関する各種サービス全般